Mitsu Surfboard Design

2023年04月05日(水)

サーフボードと私 [Blog]

今更ですが 私は、サーフィンが大好きだ。 サーフィンのすべてが好きだけど その中で サーフボードも大好き。
毎日朝から晩まで 時には夢の中でもサーフボードに囲まれて常にサーフボードの事を考えている自分がいる。

気が付いたら40年近く サーフィンライフを送っているけど 時代の流れなのか 最近のサーフボードは自分の知っているサーフボードとは異なってきているように思えてならない。

そして なぜか心の奥底で 腹立たしい?ような気分になるのは なぜなんだろうと自問自答する事数日間を経て なんとなくその理由が 分かったので 今ここに書きながら 頭を整理しています。

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世界的にインスタでの見せびらかし商法が定着して 誰もが 1分足らずの短時間でどれだけインパクトを残せるかを競い合って止まない現実。  作り手も買い手も これまでなかったような”スゴイ物作り”合戦になって来てる。

エアーブラシなら 難易度の高いパターンを重複させてより複雑に。 2色TINTなんかは当たり前で 創作系のARTコンテストで誰もが競い合っているかのように見える。

これも時代が変わった。 と言えばそこまでなんだけど 次世代のシェイパー(作り手)もSURFER(乗り手)も サーフボードをどれだけ厚化粧してあるかが 最大のポイントになっている傾向です。

そして それを見て同意して同じ気持ちになれないのが私です。 なんでなんだろう? なり切れない自分は 彼らに嫉妬しているのだろうか? 

もちろん私のボードもこれまでに沢山のカラフルボードを手掛けてきました。 でもどれもカスタムなので シェイプもカラーも 見知らぬ人に売る為にデザインしたわけではありません。  だから 一目ぼれ商法じゃない所が MITSU DESIGN

昼間は、サーフボード作り 夜はほぼ 毎日家で料理していますが 全てを含めて MITSU DESIGN。

見た目だけの派手さはなくても 使ってみて 食べてみてから感動してもらいたい気持ちでいっぱいなんです。

私にとって サーフボードは 最終的に波に乗るための乗り物で 料理は、味を楽しみながら体の為になる食べ物なんです。

国籍不明の創作料理でトリュフ、白子、雲丹イクラを大トロや霜降り肉にこぼれるほど乗せて WOW〜! って非日常的 又は 非現実的なお料理も 死ぬ前に一度くらいはいいかもしれないけど そんなファンタジーは、求めてないのが MITSU DESIGN。

街の小さな廃れたお店で 地味ながらも素朴ながらも いつも変わらぬ 美味しい焼飯や定食を提供している方が 共感できるしカッコイイと考える自分がいます。

目指すところは、いつまでも心に残る 五感に響く逸品。
説明付かないけど 忘れられない体感や感動を伝えたい。
その為には その作品自体の質の向上と進化が問われる訳で飾り付けがメインになってしまっては そこに時間とエネルギーが注がれてしまって 良い物なんか生まれないって思うんです。

”昔はよかった” ってついつい思ってしまう年齢に達してしまったけど 私の身の回りのレジェンドSHAPER達をこの25年見て来て思うのは 彼らは とてつもない執念と情熱をサーフボードに注いで 死ぬまで研究しているのは確かです。
好きで好きで仕方ない病に10代の頃からかかってるとしか思えない。 でもそこから 何かが生まれて来てた。

自分は、まだレジェンドには 成り切れないけど どっちかと言うとこの OLD SCHOOLに属しています。

だから このやり過ぎ色合戦のボード作りは 受け入れられないんだと思うんです。

時代に乗れない 古い考えで今後のビジネス展開は 臨めませんが どっちにしても大量生産も出来ないし 日々衰えていく老体なので 自分の意図するモノを責任もって作り続けていくしかない。  最後まで ブレずに行きたいMITSU DESIG。

以上です。

 

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