Mitsu Surfboard Design

2022年10月02日(日)

毎日が実験 [Blog]

小学校から高校まで 一貫して大好きだった授業は、体育と美術なんですが もう一つ足せるなら 理科。 ”理科の実験”
って聞くと 必然的にワクワクしてくる。

理屈や化学式は、どうでもいいんだけど まだ見ぬ化学反応を想像してその結果を見るのが たまらない症候群。

今は、学校とは無縁ですが ある意味気持ち的には 今も昔も変わらないかもしれない。 当時と現在を置き換えると 体育は波乗り、美術はシェイプで 理科の実験が 夜のお料理時間といった感じですかね。

良くも悪くも 自分はやりたい事しかやらないというか それしか出来ない。 自分の家族を見ていても思うけど やるべき事をやらないで やりたい事ばかりやってる。
人間みんな そんなもんだと思うけど 大人になると 時としてやるべきことをやらなかった為に やりたいことを出来なくなる事もある。

だから私は、やりたいことを諦めたくないので 絶対にやるべきことを先ず初めに片づけてしまいます。

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画像(314x420)・拡大画像(479x640)

HAWAII NOW

コロナと共に続いた空前のサーフィンブーム?で歴史に残るほど超忙しかった この2年間は まるで台風一過の様に 今は、工場は静まり返っています。

度重なる 材料費や加工費の値上げ 更には終わりのない 円安もあって 私だけでなくハワイの工場はどこも暇です。

フィンもボードもいくらオーダーしても手元に届かなかったのに今では 生産が間に合うどころか 在庫が増える一方で 大手のブランドは、今後の対応策が大変そうです。

お陰で私は、可能な限り海行ってます。 それしかやる事ないし。 でも 今だからこそ出来る事は何だろうって考えた時 思いついたのは、新しいデザインの研究と開発。
心と時間に余裕がある時じゃないと 新しいものは中々生まれてこないから。

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およそ2年半くらい前から 作り始めているOMILUモデルですが、その後一気に MID LENGTHという肩書きで 世界的に流行り始めたのには ビックリしました。

以前は 一般にファンボードと呼ばれどちらかと言うと 初心者の練習ボード的な存在だったのが MIDと呼ばれるようになり注目されて 色気のある存在になりましたよね?

今では 少しだけブームは落ち着いたかもしれませんが 最初からブームとは 無縁に作っているMITSU DESIGNは、 機能性重視でこれからも 更なる新しいコンセプトのMIDを研究して行きます。

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私自身 確か7’2”くらいから乗り始めて その後少しづつ短くして 7’や6’10” その後スタンダードなOMILU1で6’7”(写真左)、OMILU2は(真ん中)6’5”、只今研究中が OMILU3で 6’4”

オリジナルのOMILUは、発売以来 大好評でてテイクオフはもちろん その乗りやすさは完成度が?くなっています。
私を含めて 多くの人は、実際に乗ってみると想像以上に余裕があるので 少し短めのが欲しくなる傾向です。
波が小さくても大きくても乗れてしまうし、ターンも伸びるけど動きも軽いのが ウリです。

このボードを通して 出来る限り多くの人に シングルフィンとツインをもう一度体感してもらいたかったのは私のこだわりでした。同じボードだけど フィンで180度全く違う感覚を楽しんでもらいたかったからです。

その後そろそろ OMILUを進化させようと思い始めて もっと激しく過激に攻めたい願望から TWINを優先して テールをスワローにして ステップレールでより機敏に ロッカーも全体的に少し上げて ノーズも気持ち尖り気味でテール広めになったのが OMILU 2で写真中央。
速くてパワーのある波では、とんでもないスピードで走り切り返しも腰が抜けそうなくらい激しく回る。 

MID LENGHTは ロングから短くした人とショートから長くした人が乗る訳ですが このOMILU2は、ショートが乗れる人のMIDになりそうです。

そして今回 研究を始めている OMILU3は、2にはない 癒しを求めてデザインしてみました。 ここ数年 幅広ノーズのアンチに属していた私は、また もう一度幅広に乗って見たくなったんです。 サーフボードは、乗るまでと乗ってからの求められる性能が逆なので どちらかを優先するとどちらかが失われるのが常です。

ノーズを広くすれば テイクオフで前のめりになってフルパドルしてもノーズは沈みませんが 尖らせるとパドルの位置はあまり前では漕げないものです。 しかしテイクオフして立ち上がれば 重心は後ろになるのでノーズの幅や重さは邪魔になってしまいます。 それから レイト気味なテイクオフでは ボトムに降りないまま急角度を付けてレールをセットしながら斜め降りして行くのですが この時ノーズが広すぎるとアウトラインが波に弾かれてしまい ハイラインをキープできないまま 巻き上げられるか ボトムに降り過ぎてしまいます。

OMILU3の別名は HI-TIDEと決めていて 潮が上げて割れにくい時や 混雑していてとにかく沖から立ったもん勝ちな日などで ユル〜イ感じでいっぱい乗りたい気分の時用にデザインしてみました。

ノーズ広めで厚め レールはステップレールで(フラットデッキ) 分厚いけどレールはテーパーで前足のレールも噛みつきが良くて機敏な走りを想定しています。


画像(314x420)・拡大画像(479x640)

一番上が OMILU 3 まだシングルでしか乗ってないけど 昨日は 7.5”のNON FLEXのGENKI FINでやってみましたが早くTWINもやってみたい。 ただ絞り気味なテールで頭でっかちなボードのツインって バランス悪いような気がしてならない。

だけど 何十年ボード作っていても やっぱり実験してみないと 結果は分からないものです。

これが 昨日の夕方の動画です。 波は、早めのコシムネくらいでクリーンだったので テストするには絶好のコンディション。
ただ 割れると一気に速いのですが ピークが定まらなくて引っかかり難い波でした。  64の限界かもしれないけど このアウトラインで64−21−2.63にしては テイクオフが楽じゃないと言うのが 正直な感想です。
テイクオフがウリなのに 乗ってみてビックリするほどの感動がないのでは 発売しても高評価はもらえずに 直ぐに廃盤になってしまいます。

実は、ノーズロッカーをオリジナルのオミルよりも下げてみたのですがそれが裏目った可能性もあるので 元に戻しつつノーズをもっと広くして完全なる 鬼テイクオフ可能なモデルを作り直します。

その反面と言っては何ですが シングルフィンなのに動きが予想以上に 敏感で激しくて驚くほどでした。 ボードは、全然軽くもないのにこの動き? テールが細い分軽く蹴り込むだけで 回り始めます。 まだまだ乗りこなせていませんが いい波だったら 何でも出来そう? っていうくらい 走って動くんです。  乗る前のイメージとしては まったりと大人しく岸までつなぐ乗りだと思ったのですが バッキバキのジャジャ馬でした。

NEW MODEL作りは 完成するまで 時間もお金もエネルギーも使うから  早く終わらせたいけど 妥協は出来ない大切な過程です。 でも言い換えれば 一番楽しい実験時間。

いいものを作れば みんなも喜ぶ。 感覚重視の原始的な作業工程ですが この道のPROとして頑張ります。

通常プロトタイプ完成までに半年くらいで その後売れ始めるのにまた早くても半年くらいかかりますが その完成度が?いと何年たっても 乗った人は、感動してオーダーが入ってきます。

長くなりましたが 秋の夜長な 今宵のブログは以上です。
また 近いうちに研究ライドのビデオアップします。

ALOHA & MAHALO

Posted at 19時20分   トラックバック ( 0 )

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